New 母なる木

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人々の願いを背負い込み、枯れてゆく巨樹
これは元来の「母なる木」ではない。元来のものはとうに倒れてしまい、腐った乳や菓子の臭いと巻き付けられた青い布だけが印象に残る、死骸であった。
そして、近くにあるこの大木が新たな祈りの木になり、これも枯れゆく運命であろう。

人は何なのやろうか、と考えてしまう。
自分勝手な欲望を自ら勝手に名付けた「母なる木」に巻き付け、その木が枯れることなどお構いなしである。

木がかわいそうやと思った。それがどんなけ人々の心のよりどころになっていようが。

人の欲望は、まことに勝手やとおもう。


この地球の大自然はそれでも何も言わず、ただただ黙々と欲望を受け入れるだけなんやろうか。

この木は何百年も生きてきて、いつの間にか神の木と称され、重い布を体中に巻き付けられ、乳やアルコールをかけられ続け、根っこを踏み荒らされ続け、気づくと身体の半分はもう元に戻ることも出来なくなっている。
気づいても、もう遅いのである。
何百年の末に、勝手な人間に欲望を押し付けられて、倒れる運命なのである。


人の欲望は、まことに勝手やとおもう。そして僕も人である。
by mongoling-yanwoo | 2010-09-19 18:01 | モンゴル
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